いつか素敵なおばあちゃんになれたら。

甘く、優しく、生きる。

『悪役』のおかげで。

ディズニープリンセスが強烈に輝くのは
登場する『悪役』たちのおかげでもある。

悪役がいなくても本人自体が魅力的だけれど
「強烈に」というところがポイント。

ディズニーだけではない。
少年漫画の闇サイド。
少女漫画の手強い恋のライバル。

結局、悪役に生かされる主人公たち。
悪役がいてこそ、強烈に輝く。

光があるから影が出来る?
影を作ってもらって、光が鮮明になる。


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私も誰かの人生の『悪役』だった時が
あるだろうと思う。
意識的も、無意識的にも。

私にとっての『悪役』も
私の人生にいた。

けれど、「その人のおかげで」
と思うようになってきた。

その人が『嫌な役』を演じてくれたおかげだ。

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私が鬱になりかけていた時
母に「私らが鬱になんかなるかいな!!」
と嘲笑された。

母は娘を自分と同一視しているので
自分と私をまとめてよく「私ら(私達)」と表現する。

無神経な発言でもあるはずなのに
私もその瞬間「そうかも」と思えたことで
鬱にならずにその場面を乗り切った。

その時私は自分も母に似ていると思っていたし
母の思考が良い方向に効いたことになる。

あの時、母が心配したり寄り添っていたら
逆に鬱が進行していたかもしれない。

母が無神経でいてくれたから
私も図太く対処できた。

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人生で傷ついたことがある人は
他人の傷に寄り添える。

「できれば傷つかない人生がいい」
と願うのは世界共通認識なのに
自分の傷が鮮明であればあるほど
他者の痛みも鮮明に感じ取れる。
そんな人間になることが出来る。

本来良くないとされる傷つくこと
すら意味があるのなら
物凄く緻密なストーリー構成で
人生は出来ている。

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『悪役』に恨みの気持ちが消えない時は
自分が物語の主人公だと思えばどうか。

悪役も自分のセリフが終わったら
舞台裏で着替えて普段の笑顔に戻って
「おつかれさまでーす!」と行って帰る。

世界ってそんな舞台なのかもしれない。