娘の卒園式で謝辞を引き受けた。
文章を考えることが好きでそこは自信がある。
だけど人前で話すことは極度に苦手だった。
中学生の頃、新学期に同学年の生徒230人の前で全員が抱負を述べる
という催しがあったけど毎度声が震えていた。
それにそんな目立つことを引き受けるガラじゃない。
毎日練習した。
初日は噛み噛みだったけど徐々にスムーズに言えるようになった。
文末は聴衆の方へ顔を向ける。
音程はファかソの音で。
起承転結に感情を少し入れて声にも強弱を。
結果は良い感触だった。
お褒めの言葉を複数いただいた。
謝恩会までの待ち時間
カフェで娘と時間を潰しながら考えたのは
人生の中で
誰かにとって私の言葉が
少しでも良い影響を与えられたら本望だということ。
まるで水面に揺れるさざなみのような
わずかなものでも充分だから
誰かの心を震わせたり
感動を引き出せたら
こんなに嬉しいことはない。