いつも何かに焦っていた。
今でもはっきり覚えている場面がある。
私は小学4年生くらいで
家族と近くのテーマパークに来ていた。
姉や従姉妹は隣で
はしゃいでいる。
私も同じ行動をしているのに
どこか本気で楽しめていない。
心から笑えない。
夕方になり
夕陽に染まったアトラクションたち。
それらを見ながら思った。
「はやく大人になれないかな。」
遊んでいても
いつでも
「こんなことをしている場合でない。」
そんな気持ちが消えない。
それは成人しても
就職しても
結婚しても
子供を産んでも続いた。